シュタインズ・ゲートゼロ 第2話感想
シュタゲを見ると前頭葉がかき乱される。
ゼロの原作はやってないので完全にご新規としての感想です。他に先に消化したいのがあったのと、じっくり見たいから見るのが遅れてしまった。
今回は、保管されていた記憶データを使用してアマデウス内部で再現された紅莉栖の人格と岡部が出会うというお話ですね。岡部はアマデウスの開発に協力するのかどうか……というところでおしまい。
冒頭の「科学とは妄想のようなものを否定するのではなく試すことを行い続けた結果」というのが今回のキーだと僕は思っている。それはまさに岡部が紅莉栖らラボメンと歩んで実証してきたことだった。
ちなみに、歴史上どんな実例があるのかというと『電波』や『電話』なんかがそう。遠く離れた人と交信できたら良いねーとか、遠くの人とリアルタイムで会話できたらいいねーとか、そんなことから始まり、例によって否定され、例によって実現した。初めはみんなただの妄想だった。でもその妄想を実現して現代があるのはご存知の通り。
さて、僕が今回気になった描写はアマデウス紅莉栖と岡部が初めて会った時の会話だ。彼女は「岡部倫太郎さん?」と訊ねた後、自己紹介した。部屋に入ってから岡部という名前は出ていない。
また「タイムマシンは実現可能か?」という問いに対して、「可能性がある」と返答した。これはシュタゲ本編の紅莉栖とは異なる回答であるとは放送内容の通り。ポイントは彼女が口にした「まだ知らない何かがあるかもしれないから」だ。岡部の反応に「うんうん」と頷く紅莉栖は可愛い……じゃなくて、この紅莉栖の考え方こそ冒頭で岡部が言い放った言葉だ。
少なくとも岡部と出会う前の紅莉栖はタイムマシン否定派だったが、現在のアマデウス紅莉栖は少なくとも否定派ではない。なぜか、ということだ。
簡単だ。恐らく既に真帆かあのオジサンから、アマデウス公開の時にあった岡部の話を後で聞いていたか、もしくはその場にいたからだろう(発表会だし)。
オリジナル紅莉栖がどうかは知らないが、少なくともアマデウス(と再現紅莉栖)は科学の発展の歴史に同意する立場にいるのだろう。紅莉栖のエミュレートを行うなら、否定できるほどの根拠を持ち合わせなかったということも考えられる。
だからアマデウス紅莉栖は岡部に興味や関心を持ち、8回も電話をかけるようなことをしたのだろうな、と推測。そしてやっと話せたのに岡部は戸惑っているせいでうまく話せず、アマデウス紅莉栖に「何で黙ってるの?」と不満を言われまでする。
……まぁね。いつも自分の相談に乗ってくれて、一番力になってくれたのに、自分でトドメを刺すような真似をして死んでしまった好きな女の子が電話かけてくりゃ、誰だってどうしていいか分かんねぇよ。
思わず「クリスティーナ」などと呼んでしまうあたり、思い入れの深さを再確認し、本来の自分の姿を思い出したりすれば、自覚せざるを得ない。何をしたくて、何が欲しかったのか。そして自分が何から逃げたのかをね。いやまぁまだそこまでは行ってないけど。
スマホには変わったものの、シュタゲにおいてケータイは大きな意味を持つ。人や世界、過去や未来を繋げるガジェットとして存在する。厨二病のごっこ遊び、最初のDメールから全てが始まった。
ケータイを覗き込んでばかりいる、というのは後ろめたい印象を持つことは少なくないが、人を繋げる大切なツールであることに違いは無い。嫌なこともあるだろうが、救われる人も多いはず。岡部はまさにケータイに救われてきた人間だ。今回もそんなお話なのかもしれないなと想像する。
そうそうシュタゲってこうだったよ。さぁ岡部は次はどうする? そう思いながら毎回見てた。今回もそう思えそうだ。
アマデウスについては色々設定が気になる。例えば今回だけでも、音声認識のマイクなどはどうなってるのかとか。認識能力はどれくらいあるのか。
ネットに繋いだり、積極的に情報を得に行けるのかとか。
時間もたってることだしシミュレート上では既にタイムリープマシンは完成しているのか?とか。あるいはAIならリーディングシュタイナーを獲得できたりするのかとか。
あのオッサンがアマデウスを作った理由は?とか。とにかく興味が尽きない。
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素直な感想としてはBGMがやはりつらい。散々聞いてきたゲートオブシュタイナー。この曲は問答無用で涙腺を破壊しに来るから困る。紅莉栖がいないのが辛い(毎回言うことになりそう)。先のことはわかっているのになぜ辛い。俺、本来は結末が分かってる「ナントカゼロ」とか好きじゃないんだけどね。
アマデウス紅莉栖は一部3Dで、そこがちょっとおもしろかった。確かにシミュレートされた存在なら3Dになるわな。
性格が少し社交的でそこがやっぱり何か違うなーとか思うんだけど、考えてみたらβ紅莉栖とはろくに話したことないし、α紅莉栖は岡部とのファーストコンタクトからしてセクハラされてゾンビ扱いされていたと、散々だった。そりゃ刺々しくなるし、社交性なかったら飛び級で大学生なんてやってられんわなw
死に別れた好きな人から「またお会いしましょう」とか丁寧に言われたらね。僕ならコロッといきますねw
軽快な会話を聞くと「そうだった、こういう連中だった」と思い出す。
シュタゲの感想は止まらんね。