GブレイカーのSpecNote

日々の雑記とメモ。スペックがわかるほど量を書いてませんがね。

今日の小ネタ

 雨ばっかだなぁ。

 
 ドラマのカテゴリは用意していないし、今後も使うことは滅多にないだろうと思うので雑記に。
 
 相棒13の最終回を遅れながらもやっと見れました。カイトには、なんとまぁ、とビックリしましたが、振り返ってみるとありえない話ではないなぁというのが私の感想です。もともとカイトはそんなに好きではなかったので、冷静に見れました。
 
 甲斐亨の年齢はシーズン11の時点で30過ぎてました(履歴書が映るシーンがありました)。恋人もいるし、シーズン13では子供もできたりと普通の青年でしたが、そのわりには親父と確執があったりと子供っぽい奴でした。シーズン12でその確執も幾らか解消されて、13に至ってはお互いに融通を利かせることが可能になる程度の関係になりました。
 そういうところが彼の成長だと思っていたのですが……。右京同様に、私もガッカリです。彼の側にいながら、道を踏み外してしまうとは。
 
 しかし思い返してみると、父親との確執は「お偉い方のお坊ちゃん」と呼ばれるところから始まっており、時には正しい事の為には暴力も辞さない部分は初登場時からありました。
 シーズン11で即身仏の話がありましたが、彼はボコボコにされて記憶喪失になったにも関わらず、加害者を特に恨んでる素振りどころか、皮肉すら言うようなシーンはありませんでした。警官としては即身仏に納得できなくとも、即身仏になろうとする人を守ろうという個人の感情としては納得していたのでしょう。
 そしてかつてヤンチャだったという設定が明らかになり……つまり暴力自体は必要悪と認めていた部分があった。とても幼稚な考え方です。
 親や周囲に認められたいという「承認欲求」が、彼がダークナイトになることになる動機だった。つまり、甲斐亨は今時の若者だったのですね。ネットにもいますね。わざと悪いことして炎上する人。幼稚です。
 
 本来なら恋人や父親がしっかり手綱を握って、親になる人間として責任感を持たせなければならなかったのかもしれんけど、その子供も生まれてくるかどうか怪しくなるわ、恋人も死ぬかもしれないわ、恋人がいなくなれば父親との確執も解消できなくなるかもしれないわ、おまけに上司は完璧超人で理想の警察官になれるかどうかも怪しい……と焦ってしまっても確かにおかしくない。彼には精神的に、どこへも逃げ場が無く、受け入れるほど大人ではなかった。
 とても残念な結果です。
 
 ネットの感想で見る「右京が気付かないはずがない」は的外れかな、と思います。だってダークナイトは尻尾を掴ませなかったから、右京も興味はあっても糸口は見つけられなかった。実際カイトは一度もボロを出さなかったし、我々もそんなものは見ていないのだから。
 それより興味が向いたのは偽ダークナイトの殺人の方。右京は常に殺人者の方に興味を持つので、カイトが何も言わなければ、ダークナイトは隠しきれたでしょう。ダークナイトが本人かどうかに関しては常に二の次で、「殺人犯は誰か」の部分がミステリになってましたからね。
 ダークナイト本人に関してはミステリではなくサスペンス部分ですね。ダークナイトそのものの伏線は必要ない――というより、今までのカイトの言動自体が伏線なわけです。そこは推理するものではない。
 まさに視聴者自身が抱いてる「スーパー右京」の落とし穴ですね。彼は少ない情報から察することはできても、確信が持てないものに対してはアプローチしない。
 亀山くんはわかりやすい奴でヒントを撒き散らしている奴だったし、神戸くんも本音をこぼすときは結構わかりやすくて隠すことはしませんでした。
 一方カイトは本音をあまり言わないやつだった。悟られまいという子供のようなプライドがあったせいでしょう。私がカイトをそんなに好きになれなかったのは、まさにその部分でした。三年間通しても彼の本音が見えなかったから。“良い奴”の部分がすごく薄く見えた。
(まぁどうして私がそう感じてたのかは、今回でやっとわかったんですけど……後の祭り!)
 そしてシーズン13の事件は全体を通して「隠ぺい」でした。何を隠ぺいしてきたかというと「個人の正義」とか「隠された本性」とかそういうのです。最終話はまさにカイトそのものの話だったわけです。
 
 
 私は皮肉屋ながらもアツいところのある神戸くんが好きだったので、短期でいいからピンチヒッターで再登板しないかなーとか思ってたんですが……まぁ無いよね。大きい役だから及川氏も簡単には戻りたくないだろうし。(チョイ役はともかくとしても)