GブレイカーのSpecNote

日々の雑記とメモ。スペックがわかるほど量を書いてませんがね。

FINAL FANTASY 12 評価報告

ようやくクリアしました。総プレイ時間103時間。気がついたらこんな時間って感じでして、長くやった気は全然しません。世間では色々と賛否両論のようですが、僕は良かったと評しておきます。103時間もやってるのがその証拠です。
というのもですね、世間はFFに何を求めているのかは僕には分かりませんが、否定的意見の中身は概ね理解できます。でもですね、今回で12作目ですよ? これからもきっとまだまだ続いていくわけです。だったら、こんなFFがあったっていいじゃん、と思うんですよ。そもそもゲームってのは、楽しんでナンボという代物です。楽しまされてナンボではないんですし。
そもそも忘れてはいけません。FF10〜12って一括りの計画だったはずです。発表はこの三つ全部同時期でしょう? 10は普通のFFの集大成(非オンライン)、11は本格的なオンライン専用ゲーム、12はオンライン“対応”ゲーム。結局の所、対応はしてないようですが、企画時はこうだったのですから、戦闘システムがああいったものだったというのも頷けます。
ぶっちゃけ、まともに発表された二年位前(だっけ?)では、そんなことを忘れ去ったかのように公表されていましたし、更に時間が経ったという点から仕方なかったといえば仕方ない。つまり発表が早すぎたこと、時間がかかりすぎたこと、途中で方向が変わってしまったこと(会社合併の影響もある?)……とまぁ色々な事態が絡んでるわけです。言ってみりゃ谷間の作品。それでも何とかここまで仕上げているんだから、文句を言うこと事態がおカド違いです。もちろんプロなんだから何とかしろ!というのもありますけど、それは完全な消費者の事情です。
って、説教臭いですね、すいません。ほとんど推測だし。まぁ色々な背景があったということは覚えておいて欲しいかなぁと。そう思う始末です、いちファンとして。では良かったところというのを上げてみましょうか。とりあえず自分の中の否定意見は置いといて。

・戦闘システム
・ストーリー
・世界観
・作りこまれた細かい設定

まぁとりあえずはこんな所ですかね。って、全部やないかい!
戦闘システムに関しては、上で述べたようにオンラインの名残のようなものがありますので、やったことのない自分としては斬新で楽しいものでした。ただ、アクション要素を取り入れろよ、とかも思います。相対距離や高低差があんま意味ないし。ガンビットもイマイチ役に立たないし。

ストーリーはですね、近年移行がちだった恋愛要素をバッサリ切ってる感じですね。僕としても8以降ラブロマンス的なものが混ざってるのに違和感を感じていましたので好感触です。8はテーマがソレだったから良いとして、10なんか10-2見りゃ分かるように「あれ? これってそういう話だっけ? こいつらってこういう関係だったっけか?」と思わざるを得ないというか。「メインテーマと違くないか?」と。だから僕は最初から10-2には反対して――話が逸れました。
確かに長さ的にはそんなに長い話ではありませんね。きっと文庫一、二冊で終わりそうです。新書なら一冊でケリが着くような雰囲気です。まぁ引っ張らないで一気に行くという面ではスピード感があったと思います。そのせいか、綿密さが若干足りなくちょっと盛り上がりに欠けたような印象も受けましたが。舞台としてイヴァリースを選んだのも英断といえるでしょう。FFではなくタクティクスからの流れになってしまいましたから。だから(前後関係はなかったとしても)イヴァリース史における戦いを描いたものとなり、言うなればタクティクス外伝のような印象です。逆にそれなら短くて当たり前かとも思います。だって歴史の一部の話なんだから。たんにそれがピックアップされただけ。
明らかにメインっぽい大きな戦争の後の話なんだから、規模として小さくても当たり前のようにも思えます。だいいち、イヴァリース自体が地方だか大陸だかの名称ですから、今までのような世界規模の戦いにならなくて当然とも言えますね。これ、戦争モノだし。(所々に手記のような演出が入ることからも窺える)
もっと話をでっかくして、今までのようなFFのストーリー方式(映画的な第三者視点の内容)にしたいなら、戦中のレックスを主人公にした第一部と、ヴァンを主人公にした戦後の第二部にすればボリュームとしては良かったかもしれませんね。よく見る主人公が目立ってないという意見ですが、彼はプレイヤーの世界観への窓口と受け取れますので主人公ではあったと言えると思えます。つまりは分身。ストーリーとしてはきっとバルフレアなんでしょう。だって、しょっちゅう言ってるし。「オレが主人公だ」って。あれは確実にスタッフのメッセージと受け取れます。イヴァリースをプレイヤーに覗かせるのが、ヴァンの役目なんでしょう。だからバッシュとの因縁めいたものもあっさりしてます。(だってプレイヤーにはよく分からない時間の話だもの) つーわけで、大して気になりません! 

世界観についてはほとんど一緒に上で述べましたので、あまりありませんね。FFT-Aはやったことがないのですが、本作をやってなんとなく見えましたんで助かります。

次、細かい設定。これは設定スキーの僕には大変喜ばしい要素。モンスターの特徴やその背景、果てには町や伝説まで引っ張り出してくるのはある種の感動を覚えます。こういう部分をひたすら作りこんでいるのはもはや、作業ではなく好きだからやってるとしか思えません。趣味性全開です。これらを表に出してこなかったのは、きっと敷居を低くすることがあったんでしょうね。こんなのが前面に出てきたら設定バカになって読むのが面倒になります。関係ないし好きなやつだけ見りゃあいい、という姿勢はもうツボにヒットしまくりで大好きです。これでいっぱい想像(妄想にあらず)に浸れますから。ホント、ファンタジーですね。

とりあえず、否定文も混ざりましたが、気になる部分はこんなところです。単純なところでは、あとは音楽ですか。メインテーマが聴けたのはやはり感涙モノ。
これは納得できねぇ!というのはありませんでしたから、好感触です。ゲームとしてのFFは本当に久しぶりですね。古い言い方をすれば、奇数番号に該当する作品ですか。SFC時代、特に3や5が好きだった人には良く、PS時代の好きな人にはちょっと評判が悪そう。そんな気がします。

僕はX-2、FF7DCでもうガクガクだったので、久しぶりに新作がやれて嬉しかったです。なんだか懐かしい気分になりました。年取ったなぁオレ。次回作もまた何か新しいことをやってくれるでしょう。しかも今度は、本当に新しいモノを。FFも一区切り付いた気がします。期待しましょう。


で、明日以降は戯言でFF12を色々言ってみたいと思います。あ、続編は作らないで欲しいです。できそうな内容になってますけど。これはこれで話を閉じるべきだと思いますよ。やるならせめて数十年後とかにして、旧キャラは出さないで。